夏の定番 サビキ釣りについて考える

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海釣りはサビキ釣りに始まってサビキ釣りに終わる

釣り初心者がまず経験するのがこのサビキ釣りではないだろうか。夏の海水浴の後お父さんに教わって近くの漁港でサビキ釣りをすると豆アジや小サバが入れ食いになり、夢中になって釣り続け後でお母さんから怒られる(「こんなに釣って料理大変じゃない!!」)。これが契機となって釣り好きになり様々な釣りを経験していつしかサビキ釣りから遠ざかる。「あれは釣り初心者の釣り」と何となく遠ざけて幾年月。いつしか孫ができて「おじいちゃん釣りに連れてって」とせがまれ近くの防波堤でサビキ釣り。そこそこ釣れて孫も大喜び。おじいちゃんも満更でなくまたサビキ釣りの面白さを再発見する。磯釣りも船釣りも体力的にしんどくなってきた。漁港近くの餌店でアミエビを1パックだけ買って、足場のいいところで短時間、晩ごはんのおかずにちょっと釣って帰る。今の私にはこの釣りがちょうどいい。秋の夕日は釣瓶落とし、海からの心地よい風に来し方の人生を思う・・・・

と何の脈絡もない雑なストーリーをでっち上げた。上記のモデルとなったのは和歌山の漁港であった「おいやん(おじさん)」達だ。朝や夕方の少しの時間に釣場に来てワイワイ言いながらサビキで小アジを釣って帰る。聞けば南蛮漬けや干物やたたきにして食べるのだとか。付け合わせは家庭菜園でとれた大葉や茗荷。「スローライフ」という言葉が以前あったがそれを絵に描いたような感じ。聞いていて羨ましかった。

サビキは擬似餌(ルアー)釣りだ

いわゆる撒き餌を使うので、サビキは餌釣りだと思われがちだが、歴とした擬似餌釣りだ。私が初めてサビキをした時は撒き餌は使わなかった。それでもどんどん魚は釣れてきた。その方が手返しもいいし効率的だ。その代わりまずめ時をすぎると魚は餌に見向きもしなくなる。擬似餌の釣りらしいシビアさも兼ね備えた釣りなのだ。最近は原点回帰というか何というか「ジグサビキ」という釣り方も流行ってきた。新しい釣り方のようだがこちらの方が本来のサビキ釣りに近い。また対象となる魚がいなければ、面白いくらいに釣れない。撒き餌に釣られて色んな魚が寄ってくるがアミえびは啄めどサビキに食いついてくることはあまりない。アジ、サバなどの回遊魚の食生に特化した釣りとも言える。よく気候が良くなってきた5月頃の波止でサビキ釣りをしながら釣れないのか子供達は退屈して騒ぎまくり、お父さんは項垂れがちなファミリーを見かけるが、足場の良いファミリー向けの釣場では5月の昼間はアジやサバはおらず釣れてくる魚はいないのだ。

磯でサビキ釣りをする人

昔読んだ釣り雑誌で、渡船を利用しての磯でサビキ釣りをやっている人のインタビュー記事を読んだことがある。その人曰く普段から仕事でストレスを抱えているので、磯に渡った時くらいのんびり釣りをしたい。フカセ釣りの人みたいに潮目を読んだりして、あれこれ仕掛けを変えたりして考えるのは真平ごめんとのこと。磯だと色んな魚が釣れるし、時にはサビキ釣りにも大物がかかるので楽しいとのことだった。当時私も磯に渡ればフカセ釣りの人だったので「へー」と読み飛ばしたと思うのだが何年経ってもその記事を覚えているのは、何か琴線に触れるものがあったのだろう。今にして思えば全くその通りだと思う。釣りは必要以上に難しく考えることはいいのだ。そこに魚がいてお腹が減っていれば釣れるしそうでなければ釣れないのだ。私も渡船で磯に渡って、ぷかぷか浮かぶ玉ウキを見ながらぼーっとしてみたいと思う。サビキ釣りには確かにそういうおおらかさもある。

ということで、久しぶりにサビキ釣りをしてきました。

アジングロッドから磯竿3号に持ち替えて、久しぶりのサビキ釣りを楽しんできました。よろしければご視聴ください。

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